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2014年10月1日の論文のつづき [その他]

2020年9月12日のブログは複数の医薬品開発関係をまとめた翻訳文 で、歌舞伎症候群に該当する正式な論文はHistone deacetylase inhibition rescues structural and functional brain deficits in a mouse model of Kabuki syndrome で、「薬」について書かれています。
これを私なりに分析してみました。

歌舞伎症候群の原因は次の3つとされています。
① KMT2D遺伝子の異常 
② KDM6A遺伝子の異常 
③  原因不明

この論文では①のコードを遺伝子とするマウスモデルを用いて実験し、成果を得たとしています。
知識がない私は論文内容はわかりません。しかし、気になる点があり、翻訳文と原文を列記しました。
翻訳文
生体内において、Kmt2d + /βGeoモデルマウスの歯状回顆粒細胞層の H3K4me3 の欠損は神経新生の減少と海馬記憶欠陥と相関しており、これらの異常は AR-42 で、出生後治療で改善されることを報告した。
該剤の発見は出生後の神経新生の可逆的欠損が歌舞伎症候群での知的障害の基礎をなすことを示唆するものである

原文
In vivo, deficiency of H3K4me3 in the dentate gyrus granule cell layer of Kmt2d+/βGeo mice correlated with reduced neurogenesis and hippocampal memory defects. These abnormalities improved upon postnatal treatment with AR-42.
Our work suggests that a reversible deficiency in postnatal neurogenesis underlies intellectual disability in Kabuki syndrome.

キーワード1;歯状回顆粒細胞 the dentate gyrus granule cell
キーワード2;海馬記憶欠陥 hippocampal memory defects

創薬会社様の目指すところは「AR-42」の開発であると思います。そして現状は「All Things Kabuki」グループと連携し、「フェーズ1」ということです。
言い換えれば、「KMT2D遺伝子異常の患者様には脳の歯状回に効果がある薬を投薬し、知的障害の改善を図る」ではないでしょうか(知的障害の改善とは具体的に何か想像できませんが)。
また、キーワードの歯状回顆粒や海馬については京都大学霊長類研究所の市民講座のテキストで見たような気がしますが残念ながら全く覚えていません。甚だ不親切で申し訳ございませんが、これらが体の何をつかさどっているのかご自分でお調べいただきたいと思います。

(テーマ歌舞伎症候群の治療法の確立)
2010年10月19日責任遺伝子の特定と治療法確立の願い 10年前にこんなことを書いていました
2011年8月4日ここまで進んだ歌舞伎症候群の原因究明

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